業務知識・判例
雑排水管洗浄・消防設備点検を
− 全戸100%実施のマンションの事例 −

 マンションの雑排水管洗浄・消防設備点検等は建物全体の維持管理のため、全戸(100%)実施が大前提です。とはいえ居住者の管理意識のレベル差や諸事情によって点検等に立ち会えないことから、全戸実施することが困難と言う管理組合さんの声をよく聞きます。

 さらに、賃借人の立ち合い協力が得られにくく、その対応に頭を悩ませている管理組合もあると思います。
次のような対応(業者さんの協力が前提になりますが)により100%実施されている事例をご紹介いたします。

(1) 居住者に雑排水管洗浄・消防設備点検の内容や必要性を認識していただく。
  未実施による事故発生時の損害対応の大きさ
 (例えば、漏水事故時の費用負担の周知)
(2) 管理規約への規定・不在時の対応
  管理を行うために必要な範囲内での立入り請求など、「全戸実施」がマンションのルールだということを啓発する。
(3) その他具体例
 
  1. 年間行事として定期化し、その日だけは在宅してもらうよう努める。
    ☆ 雑排水管洗浄…例えば、9月第3週
    ☆ 消防設備点検…例えば、5月、11月の第3〇曜日
  2. 作業時間帯を業者と調整することで居住者に協力してもらう。
    ☆ 雑排水管洗浄の作業時間帯の9時〜17時までを、9時〜19時までに延長してもらう。
    ☆ 雑排水管洗浄の作業時間帯を1日目は、(9時〜17時)、2日目は、(11時〜19時)とするなど柔軟に対応してもらう。
    ☆ 消防設備点検作業時間を〇〇時〜19時までとする。
  3.  1ヶ月以上前に全戸にアナウンスする。
    ☆ 早めの実施日告知により、ローテーション勤務やシフト勤務をしている居住者へ調整期間を与え、立ち合いの協力を求める。
  4. 注意喚起のイラスト入りポスターを活用する。
    ☆ エントランスの掲示板だけでなく、エレベーター内や駐車場出入り口ドアに掲示し周知を図る。
  5. 雑排水管洗浄・消防設備点検実施履歴簿により根気強く協力していただくよう努める。
  6. 管理規約第20条(区分所有者の責務)、第21条(敷地及び共用部分等の管理)第2項及び第23条(必要箇所への立入り)の規定を理解していただく。


Copyright(C)2014 PICT. All rights reserved.