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<改正標準管理規約の解説>
災害等の緊急時における応急的な修繕について
 東日本大震災において、総会の開催が困難ために、被災し危険な箇所の応急的な修繕が遅れるとのトラブルが見られたことから、今回のマンション標準管理規約改正で、災害等の緊急時における管理組合の意思決定の規程が盛り込まれました。
 管理規約改正を検討されている管理組合様は参考にしてみてはいかがでしょうか。
(敷地及び共用部分等の管理)
第21条
6 理事長は、災害等の緊急時においては、総会又は理事会の決議によらずに、敷地及び共用部分等の必要な保存行為を行うことができる。
<解説>
本来、総会または理事会の決議がなければ理事長としての行動ができないのですが、災害等の緊急時に必要な保存行為であれば、単独で判断し実施できると定めました。
理事長が単独で判断し実施することができる保存行為や応急的な修繕行為に要する費用の限度額について、予め定めておくことが考えられます。(コメント21条関係J参照)
(議決事項)
第54条
理事会は、この規約に定めるもののほか、次に掲げる事項を決議する。
十 災害等により総の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等
2 第48条の規定にかかわらず、理事会は、前項第十号の決議をした場合においては、当該決議に係る応急的な修繕工事の実施に充てるための資金の借入及び修繕積立金の取り崩しについて決議することができる。
<解説>
 理事会の決議事項に、「災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等」が加えられました。
「災害の範囲」としては、地震、台風、集中豪雨、竜巻、落雷、豪雪、噴火、などが考えられます。なお、「災害等」の「等」の例としては、災害と連動してまたは単独で発生する火災、爆発、物の落下などが該当します。

 「総会の開催が困難である場合」とは、非難や交通手段の途絶等により、組合員の総会への出席が困難である場合です。

 「応急的な修繕工事」とは、保存工事に限られるものではなく、二次災害の防止や生活の維持等のために緊急対応が必要な、
共用部分の軽微な変更(形状又は効用の著しい変更を伴わないもの)や、狭義の管理行為(変更及び保存行為を除く、通常の利用、改良に関する行為)も含まれ、例えば、給水・排水、電気、ガス、通信といったライフライン等の応急的な更新、エレベーター附属設備の更新、炭素繊維シート巻付けによる柱の応急的な耐震補強などが「応急的な修繕工事」に該当します。

 また、「応急的な修繕工事の実施等」の「等」としては、被災箇所を踏まえた共用部分の使用方法の決定とが該当します。


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