トピックス
福管連 夏のマンションセミナー 講演概要

第1部 「高経年等マンションの給排水設備改修のポイント」
講師 (有)トム設備設計 代表 町田 信夫 氏
▲講師:町田 信夫 氏
1.設備改修の基本的な考え方
 人の高齢化と同じように、マンションの建物・設備も経年劣化していきます。人が病院に入り不具合箇所を治すように、マンションも修繕を行いながら100年以上延命を図る必要があります。

 マンションの建物外面の塗装や防水などは周期的に改修を行いますが、建物内部に隠されている配管類などの設備改修は、専有部分を含む大規模な工事ですので、一度の改修で終わらせたいものです。
2.講演のあらまし
(1) 高経年マンションの設備再生の考え方
  物理的老朽化の問題と対応
 
改良・改善を含めた設備改修工事が必要です。
  社会的老朽化への対応
 
専有部分を含めたマンション全体の機能改善とグレードアップが必要です。
  高齢・高経年化への対応
 
共用部分だけではなく、住戸内の設備配管改修も管理組合が対応を行う検討が必要です。
  設備再生はいつ、どの範囲の工事を行うのか、また、その財源は?
 
住戸内専有設備配管の改修を、管理組合が共用と一体として行う計画の場合、費用計上を行い修繕積立金に反映させて積み立てることが必要です。規約に定めることが必要であり、『福管連モデル管理規約 住居専用型(平成28年7月版)』の第21条、28条及び第47条第3項第五号を参考にしてください。
  設備再生の体制と期間
 
専門委員会を設置し、パートナーとして設計監理コンサルタントを選定するところから始めます。パートナー選定から引き渡しまでの期間は、3年から4年程度です。十分に時間をかけ合意形成を図っていくことが必要です。
(2)給排水設備の改修手順とポイント
  1.  パートナー選び
  2. 設備の傷みを知る
  3. 改修基本計画の作成
  4. 改修実施設計の作成
  5. 施工者選定
(3)共用・専有部分の設備改修工事内容
  1. マンション設備の仕組み
  2. 給水設備の劣化と改修工事
  3. 排水設備の劣化と改修工事
  4. 設備改修工事の建設時の問題点
  5. 住戸内設備改修で、管理組合が行う具体内容と問題点
第2部 「熊本地震によるマンション被害の実態とそれから学ぶこと」
講師 (株)松澤建築設計事務所 取締役会長 松澤 康博 氏
▲講師:松澤 康博 氏
1.熊本地震の概要
(1) 熊本地震の履歴
 震度7を観測する地震が2回、6強が2回、6弱が3回、5月14日までに発生。
(2) マグニチュードと震度の違いを知る。
(3) 九州の主な活断層の確認

2.熊本のマンション被害の実態
(1) ピロティ形式の建物、直下型地震による被害
(2) エキスパンションジョイント (3) 路上に廃棄物の山 (4) 地盤の液状化
3.地震災害から学ぶこと
      ― 日本は地震大国!備えは十分ですか?!
(1) マンションの地震被害
  1. 揺れは高層階ほど大きく、雑壁のせん断破壊による被害が多い。
  2. 主要構造部(柱や梁等)の被害は低層階から中層階に多い。
  3. ピロティ形式や複雑な形状建物の被害が大きい。
  4.  L型やコ型等、継ぎ目(ジョイント)のある建物は被害が多い。(大きな被害は防げる。)
(2) 耐震診断、耐震補強の必要性
  ― 建物を100年持たせるには必要! ―
  1. 旧耐震基準の建物は耐震診断をする。(助成金制度も利用できる)
  2. 資産価値が下がるという考え方より、建物の存在価値を高めるために。
  3. 震度6に耐えられる程度の耐震補強を目指す。
(3) 大規模改修時に検討できる事
  1. 1階ピロティ部分に耐震壁を増設したり、柱、壁を補強する。
  2. 玄関扉取替え時に、耐震ドアにする。
  3. 外壁タイル貼りの建物は、タイル以外の素材にする事を検討する。
 ※住む人の生命・財産を守るために、建物の耐震化、地震保険加入等を検討しましょう。


Copyright(C)2014 PICT. All rights reserved.