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4月9日 福管連セミナー講演概要
「改正された標準管理規約の主な内容と問題点」
松坂徹也弁護士に、標準管理規約の位置づけと、3月14日に改正された標準管理規約の重要なポイントの説明及び主な改正内容について解説をしていただき、引き続き会場からの質問に対し回答が行われました。なお、講演内容は『マンションライフ福岡2016年夏季号』に掲載の予定です。
  1. 改正の大きなポイント
    今回の改正には大きなポイントが二つあります。一つ目は、暴力団排除に関する規定がきちんと標準管理規約に謳われたことです。マンション内に暴力団事務所や組長の部屋があると、とても深刻な問題となりますが、これまで標準管理規約には暴排条項は入っていませんでした。福管連からの強い働き掛けもあり新たに暴力団排除に関する規定が入れられましたが、残念ながら限定的であり、もう少し細かい内容が必要だと感じています。
    二つ目は、コミュニティ条項が削除されたという問題です。管理組合の目的は何か?皆さんの資産を守るためだけか、それとも資産を守ることに加え、人間関係をうまく調整し、日々快適に暮らすことができるように努めることでしょうか?これまで、管理組合の業務として「居住者間のコミュニティ形成」に寄与しましょうというのがあったのですが、今回削除されました。これはむしろ後退ではないかと感じています。

  2. 改正のあらまし
    (1) 暴排条項を新設(19条の2)
    (しかし、暴排条項には貸与についてのみが規定され、譲渡は規定されていない)
    (2) 緊急の場合の管理組合の共用部分、専有部分の立ち入り権を新設(23条4項)
    (3)   管理費からコミュニティ形成に要する費用の支出規定を削除(旧27条10号)
      管理組合の業務からコミュニティの形成を削除(旧32条15号)
    (コミュニティ条項の削除はマンションにおける管理組合、管理規約の真の役割への無理解を示す。)
    (4)   役員につき外部専門家からの選任を可とする意見(35条コメント)
      上記の場合に管理組合に損害が発生しないよう、賠責保険などへの加入が不安(37条1項コメント)
      役員につき利益相反行為の制限規定を新設(37条の2)
    (5) 監事の責任と権限を強化する規定を新設(41条2項以下)
    (6) 議決権割合について新たな考え方の導入の意見(46条コメント)
    (7) 理事による理事会招集権を新設(52条3項)
    (8) 理事代理人の理事会出席権を可とする意見(53条コメント)
    (9) 組合員に対する情報開示の方法を強化(64条)
    (10) 専有部分の修繕等について手続等規定を新設(17条2項以下)
    (11) 区分所有者による共用部分の保存行為について具体的に規定(21条3項以下)
    (12) 駐車場の使用方法についての意見を15条コメントに追加
 質疑応答のあと、最後に、松坂弁護士より、「あくまでも標準管理規約はひとつの参考例であり、それぞれの管理組合で地域性も反映させながらこれよりも良いものをつくっていくことが望ましいと思います」との言葉で締めくくり、セミナーを閉会しました。


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