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国交省 3月14日「マンション標準管理規約」を改正

― なぜ「コミュニティ条項削除」「暴力団への譲渡禁止条項欠落」 ―
 国土交通省は平成28年3月14日「マンション標準管理規約」について、概要下記の改正を行い、ホームページ(HP)に公表しました。詳細は、次により検索してください。
『国土交通省HPトップページ』 → 『住宅・建築』 →『住宅行政』 → 『マンション政策』 → 『マンション管理について』  http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000052.html
改正の背景
 マンションの管理ルールについて、高齢化等を背景とした管理組合の担い手不足、管理費滞納等による管理不全、暴力団排除の必要性、災害時における意思決定ルールの明確化など、様々な課題が指摘されており、これら課題に対応した新たなルールの整備が求められていた。
今回の標準管理規約改正の主要項目
(1)選択肢を広げたもの(35条、46条)
 1.外部専門家の活用…これまで役員資格を区分所有者に限定していたが、外部専門家等に拡大
 2.議決権割合…新築物件は住戸の価値割合に連動した議決権設定も選択可能
(2)規定の明確化(27条、32条、60条)
 1.コミュニティ条項を削除、防災・防犯、美化・清掃など個別の活動を明文化
 2.管理組合が滞納者に対してとりうる措置をまとめ、フローチャート等で提示
(3)社会情勢を踏まえた改正(19条の2、54条、64条)
 1.暴力団等の排除…構成員に部屋を貸さない(譲渡は無規定)、役員排除条項の整備
 2.災害時の管理組合の意思決定…理事長等による緊急補修、住戸内への立入等緊急措置整備
 3.管理状況などの情報開示…長期修繕計画、設計図書、修繕等履歴情報、修繕積立金積立状況、財務・管理情報などの
  情報開示義務化と開示する場合の処理を規定
規約改正に対する疑問
I
規約から「コミュニティ条項」が削除されました。パブコメでは、削除賛成33件、反対105件と3倍以上の反対があったようです。特に災害時の互助には、日ごろからのコミュニティ形成が重要です。圧倒的多数の削除反対を押し切ってまで削除した真意は何でしょうか。
II
外部からの役員導入を新設しました。高齢化でやむを得ない面もありますが、外部役員が管理組合の積立金を横領したり、業者と結託して高額な契約をした場合の組合への補償制度が欠落しています。賠償保険なり、保証制度を設ける必要があるのではないでしょうか。
III
暴力団員への貸与禁止は設けましたが、譲渡禁止規定がありません。西宮市では、入居者が暴力団員であったので明渡し条例を適用しましたが、最高裁は憲法に違反しないとの判決を下しました。

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 国土交通省は、標準管理規約コメントの「全般関係@」で「標準規約は、管理組合がマンションの実態に応じて規約を制定・変更する際の参考」と位置付けています。管理組合は、今回改正された標準規約をそのままコピーするのではなく、組合内で慎重に審議し、総意に基づき改正すべきです。
福管連モデル規約も近く改正発売! 乞うご期待
 福管連では、かねてからマンション問題に詳しい弁護士の方々に監修をいただき「福管連モデル規約」を作成してきました。今回も同様にモデル規約の改正版を作成する予定です。ご期待ください。


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