業務知識・判例
小笠原沖地震で エレベーター1万9千台停止
停止エレベーターの早期復旧も大きな課題
 平成27年5月30日(土)夜、小笠原諸島西方沖で発生したマグニチュード8.1の地震により、関東地方は最大震度5強を観測、高層ビルやマンションで停止したエレベーターは、関東を中心に約1万9千台に上りました。

 地震の影響で東京の六本木ヒルズ(東京都港区)では、52階の展望フロアのエレベーターが停止。100人以上が一時取り残され、従業員の誘導により非常用エレベーターで降りました。

 平成17年の千葉県北西部地震では、首都圏で約6万4千台のエレベーターが停止し、閉じ込めが78件に上りました。平成17年の福岡県西方沖地震でも、復旧に長時間かかり、高齢者や障がい者の生活に支障が生じました。

 国土交通省は、これをきっかけに、法律等の改正より、エレベーターの安全性を向上させるため、管制装置の設置義務等を定めました。しかし、今回の小笠原沖地震の被害を考えると、停止エレベーターの早期復旧も大きな課題です。
ご存知ですか? 大規模地震発生時の復旧優先順位
マンションを含む一般の建物は最下位
 一般社団法人日本エレベーター協会では、「大規模な地震が発生した場合は、停止したエレベーターの復旧に大幅な時間が掛かることが予想されますので、エレベーターを早期に復旧し、建物の機能をより速く回復するためにも、次のことについて、ご協力をお願い申し上げます。」と広報しています。
≪ご理解をお願いする事項≫
1. エレベーター復旧優先順位について
 (1) 閉じ込めが発生している建物の閉じ込め救出を最優先します。
 (2) 停止したエレベーターの復旧の順位は下記のとおりです。
   第1順位…病院等、弱者か利用する建物(けが人等の対応が急増する建物)
   第2順位…公共性の高い建物(各行政から災害対策本部等に指定される建物)
   第3順位…地上高さ概ね60メートル以上の高層住宅
        (一般の建物と比較し、生活に大きな支障の起こる可能性が高い建物)
   第4順位…一般の建物(マンションを含む)
2. 「1ビル1台の復旧」について
 複数台のエレベーターが設置されているビルにおいては、1ビル1台の復旧とし、より多くの建物のエレベーター復旧を優先させます。
3. 余震が落ち着くまでは、エレベーターの運行を休止してください。
 大規模地震が発生した直後では、本震の後に高い確率で余震が発生します。
4. エレベーター復旧の依頼は、余震が落ち着いてからご連絡ください。


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