暴力団対策法改正案の概要
 第1 指定された暴力団等の団員は警戒区域の組事務所へ立ち入り等禁止
  1. 凶器を使用した、人の生命・身体に重大な危険がある対立抗争が発生し、今後も同様の危害の発生のおそれがあるときは、公安委員会は、3月以内の期間と警戒区域を定めて、対立抗争にある暴力団等を「特定抗争指定暴力団等」と指定し、その指定暴力団員は、警戒区域内に組事務所の新設等や組事務所へ立ち入り、またはとどまることをしてはならないものとしました。(直接罰則適用)
  2. 指定暴力団員等が凶器を使用して人の生命・身体に重大な危害を加える暴力行為を行い、今後も反復して同様の暴力行為が行われるおそれがあると認めるときは、公安委員会は、1年を超えない期間及び警戒区域を定めて当該指定暴力団員が所属する指定暴力団等を「特定危険指定暴力団等」に指定し、その指定暴力団員が警戒区域で人の生活等に関して暴力的要求行為等をしたり、面会の要求等をしてはならないものとしました。
    (違反に命令発出(罰則担保))
  3. 警戒区域内に在る特定危険指定暴力団等の事務所が多数の指定暴力団員の集合の用等に供されており、または供されるおそれがあると認めるときは、公安委員会は、当該事務所に係る管理者等に対し、3月以内の期間を定めて、当該事務所をこれらの用等に供してはならない旨を命ずることができるものとしました。(罰則担保)
 第2 暴力追放運動推進センターが付近住民に代わって事務所使用等差し止め請求訴訟
 都道府県暴力追放運動推進センターは、指定暴力団等の事務所の付近の住民等で、当該事務所の使用等の差止めの請求をしようとするものからの委託を受けて、自己の名をもってその請求に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をすることができるものとしました。
 第3 拒絶している相手に暴力的要求行為等を強要することの禁止
 相手方が拒絶しているにもかかわらず指定暴力団等の威力を示して、宅建業者に宅地等の売買等を要求したり、建設業者に対し建設工事を行うことを要求してはならないとしました。
 第4 国等が行う公共工事の契約等に関する暴力的要求行為の規制
 国等が行う公共工事の契約又は入札に関する暴力的要求行為の規制を、国等の契約又は入札全般に拡大して規制の対象とするとともに、人に対して入札に参加しないこと等をみだりに要求する行為も規制の対象に追加しました。
 第5 1年以下の懲役が3年以下の懲役に罰則の強化
 今回の法改正に伴い、罰則が強化されました。今まで、最高は、「1年以下の懲役又は百万円以下の罰金」でしたが、これを「3年以下の懲役又は5百万円以下の罰金」に引き上げました。

 この罰則は、平成3年の制定時以来、約20年間引き上げがなされていませんでした。これでは、暴力団による違法・不当な行為を許さないという国民の意識とかけ離れていますので、国民の意識を適切に反映させるために、暴力団対策法違反に対する罰則が引き上げられました。


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