国土交通省の標準管理委託契約では不十分

 国土交通省では、平成22年5月1日以後に締結する管理委託契約は、新しい標準管理委託契約書を適用するように指示しています。しかし、標準委託契約書には、管理組合から見て次のとおり不十分な点があります。
  1. 第三者への再委託は管理組合への通知、承認なしに実施できること。
  2. 管理費滞納処理について、管理会社は督促業務を行っても回収できないときは、その責任を免れ、その後の督促等は、管理組合が行うものとしていること。
  3. 個人情報保護のルールに具体性を欠いている。受託した個人情報は委託業務実施の目的に限り使用すること、個人情報に関し事件や事故が発生したときは、直ちに管理組合に報告すること。
  4. 管理組合に重要なコミュニティ形成活動への管理会社の支援が含まれていないこと。
  5. 契約終了後、預かった資料に基づき作成したデータの管理組合への返還規定がないこと。
 新標準委託契約書を最低の基準とし、付加価値をつけて契約しましょう。
立派な管理委託契約を締結している管理組合もあります!
 福管連の正会員A管理組合では、これらの問題点を解消して、次のとおりの管理委託契約書を締結しています。立派な管理を実現するための管理組合のご努力と管理会社のご協力に敬意を表します。
(注)条文は、標準管理規約と比較しやすいように、同じ条文番号に修正しています。
  1. 第4条(第三者への再委託)
    委託業務は、甲(管理組合)の事前承認を得て、第三者に再委託することができる。
  2. 第9条(委託業務の報告等)
    乙(管理会社)は、甲の事業年度終了後2月以内に、甲に対し、当該年度における委託業務の処理状況(事業報告書)及び甲の会計の収支の結果を記載した書面(収支計算書及び貸借対照表とそれらの内訳明細を記載した書面)を提出し、管理業務主任者をして、報告をさせる。
  3. 第10条(管理費等滞納者に対する督促)
    乙は、別表に定める滞納管理費等回収業務標準日程にしたがって督促を行っても、なお当該組合員が支払わないときは、その後の収納の請求は甲が行うものとする。ただし、甲が資料の作成等について乙の協力を必要とするときは、甲及び乙は、その協力方法について協議する。
    滞納管理費等回収業務標準日程として、納期後30日〜口頭・訪問督促、90日〜内容証明郵便、120日〜駐車場契約解除、150日〜支払督促、少額訴訟、弁護士依頼の訴訟の実施
  4. 第12条(通知義務)
    乙の本契約履行を担当する組織又は甲を担当する責任者、担当者若しくは管理員を変更したとき
  5. 第16条(守秘義務等)
    乙は、甲の組合員等に関する個人情報について、次により、適正な保護を図る。
    1) 乙は、受託した個人情報を委託業務実施の目的に限って使用し、他の目的に供しない。
    2) 乙は、受託した個人情報の管理について安全管理に万全を期し、その措置を甲に報告する。
    3) 乙は、委託業務を第三者に再委託する場合は、甲に対して事前に書面により承認を得る。
    4) 乙は、個人情報に関する事件や事故が発生したときは、直ちに甲に報告し、防止対策を講ずる。
    5) 乙は、託業務終了後は、個人データは速やかに甲に返還する。
  6. 別表 コンサルテイング業務(抄)
    乙は、コミュニティネットワーク、省エネ対策、生活環境向上等の提案を行う。
 福管連において、標準管理委託契約書の問題点を解消するために、「福管連モデル管理委託契約書」を作成しています。管理委託契約見直しの参考にしてください。(会員価格1,000円


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