内窓取り付け工事がコミュニティ形成の第一歩に!
アトリーチェ藤崎管理組合
理事長 坂本純子
副理事長 田中有三

【1】アトリーチェ藤崎紹介

 早良区百道202号線沿いにあり、地下鉄藤崎駅から徒歩2分、早良口バス停はマンション前という、交通の便には大変恵まれた10階建て、総戸数26戸の住居専用マンションです。

【2】コミュニティ活動としての効果

 都会のマンションにありがちな、「無関心」、「あなた任せ」で「閉鎖的」な傾向の強いマンションです。管理組合の役員ですら、居住者の名前や顔をほとんど知らない状況でしたが、今回、全戸一斉に実施した『内窓取り付け工事』を契機に、次のような改善を図ることができました。

▲マンション全景
  1. 管理組合活動に関心を示してくれる居住者が増えました。

  2. 顔と名前のわかる居住者が増えました。

  3. 役員が居住者宅を訪問する場合、以前はわざわざエントランスホールから、外部の来訪者同様に、部屋番号をコールして訪問することも多かったが、直接マンション内の玄関ドアから訪問できる居住者が増えました。

  4. 挨拶や簡単な世間話等のコミュニケーションの取れる居住者が増えきました。中でも一番の収穫は、『内窓を取り付けてよかった。ありがとうございました。』と何人もの居住者にお礼を言われたことでした。

本格的なコミュニティ形成には、まだまだ課題はたくさんありますが、わがマンションにおける『コミュニティ形成の貴重な第一歩(基礎作り)』を踏み出すことができたことと、寒さが特別厳しかった平成20年の冬に、『結露のない、騒音のない静かな、防犯効果もアップした暖かい冬』を過ごすことができたという二つの大きな効果を実現することができました。

【3】経過

  1. 住民参加の管理組合及び、より住みよいマンションを目的として、『アトリーチェ藤崎にあったらいいな!』アンケートを実施しました。

  2. 回答結果を理事会で集約し、1)投票数の多いもの 2)居住者全体に有効なもの 3)実現性の高いもの 4)緊急性の高いものを基準に、次の3項目について具体的に調査検討しました。
    (1) オール電化
    (2) 鳩よけネット
    (3)窓ガラスの改善

  3. 調査検討の結果、理事会としては下記結論を出しました。
    (1) オール電化・・・夜間電力の利用等で効果は大いに期待できたが、間口と収容スペースの問題で、ベランダに屋外給水タンクを設置できず断念しました。
    (2)鳩よけネット・・・必要な人と不必要な人の差が大きく、個別対応としました。
    (3)窓ガラスの改善・・・結露の問題、防音、防犯、断熱効果など、ほとんどの居住者に関心のある、生活に密着した有効なテーマであるため採用を決定しました。

  4. 窓ガラスの改善について、居住者の要望を確認するために、再度アンケートを実施しました。

  5. 3社から見積を取り、比較検討しました。

    業者
    ガラスの種類
    メリット
    デメリット
    N社
    真空ガラス(真空) 現在の窓枠を利用できる 結露専用、防音専用、防犯専用等、用途に応じて取付けるガラスが違う
    A社
    複層ガラス(空気) 結露・断熱効果は期待できる 現在の窓枠・網戸が使用できない
    A通商
    あんみつガラス(アルゴンガス)
    *あんみつ=安心・安全・安住
    結露・防音・防犯・断熱・紫外線カット全ての効果が期待できる
    現状の窓、窓枠はそのまま使用する
    内窓タイプのため、約5cm前後室内に突き出す

    *理事会としては、結露・防音・防犯・断熱・紫外線カットの全てについて効果の見込める、A通商の“あんみつガラス”に決定。


  6. 業者説明会の開催(今まで開催した集会の中で、出席者が一番多かった。)

  7. 通常総会に議案として提出
    管理組合が行う計画修繕の一環として、修繕積立金の取崩しで可決。

  8. ベランダ窓だけでなく、出窓について実施の希望有無、窓枠の色、採寸希望日等のアンケートを実施(出窓は希望者のみ。個人負担)

  9. 工事日の事前アナウンスと、工事希望日・希望時間帯のアンケート実施

  10. 上記希望日時アンケート結果を基に、『内窓追加工事スケジュール』を作成し、延べ4日間(2週間の土日利用)で問題なく工事終了。


    ▲室内から

    ▲ベランダから
【4】今回の主なポイント(成功要因)

  1. 管理組合活動のテーマに居住者の身近なものを取り上げたこと。

  2. 集会を開いてもなかなか出席してくれない居住者に、全員参加の手段として、“アンケート”を積極的に活用したこと。

  3. “アンケート”も出しっぱなしにせず、期限を定めて全戸回収したこと。
    (未提出者については、管理会社による督促の電話を行い回収した。)

  4. 窓ガラスは共用部分であり、住宅の性能向上を目的とした、管理組合が行う計画修繕の一環として行った。
    *当マンション管理規約、標準管理規約及び福管連モデル規約、第22条に基づくものである。

<参考>
(窓ガラス等の改良)
第22条 共用部分のうち各戸に附属する窓枠、窓ガラス、網戸、玄関扉、シャッターその他の開口部の改良工事であって、防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の向上等に資するものについては、管理組合がその責任と負担において、計画修繕としてこれを実施するものとする。

【5】費用
希望者の個人負担にて実施した出窓を除く、1戸あたりの平均費用=約31万円でした。

【6】コミュニティ形成のための今後の基本的な考え

 今回、わがマンションにおける『コミュニティ形成の貴重な第一歩』を踏み出すことができたので、さらに前進するために、例えば通常総会を開催する前には、住民アンケートで議案の募集を行い、住民に関心のある身近なテーマを議案として盛り込んで、コミュニティの拡大へとつなげて行きたいと考えています。

▲出窓もスッキリ内窓に!


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