節/電/型 省エネマンションについて
− 専有部分と共用部分の節電 −
電気・計装システムエンジニアリング
株式会社 昭和

 節電型の省エネに配慮したマンションは、住まいにも住む人にもメリットがある上に、地球環境にも優しいものです。
 今回は節電型省エネマンションにするには、どういう事をすればよいのかを簡単にご紹介します。


マンションにはできる事とできない事がある
 マンションは区分所有法というものがあり専有部分と共用部分に分けられています。

 専有部分とは玄関ドアの内側からバルコニーのサッシの内側までの住居スペースの事をいいます。各マンションの管理規約によって差はありますが、基本的にはこの部分なら手を加える事が可能です。

 共用部分とは外壁や隣との壁、床、天井、柱などの建物の構造部分、窓、サッシ、バルコニー、共同で使用するエレベーターや廊下等が含まれており、個人の判断では手を加える事が不可能になっています。

 そしてマンションには必ず「管理規約」があり、手を加えたり改造やリフォームに関する諸事項が決められています。

 集合住宅(マンション)ならではの制限を守り、たとえ専有部分でも事前に組合の承認を得てから手を加える事が大切です。

 管理規約による制限を守り、近隣への配慮を忘れる事無く、節電型省エネマンションにするには、設計前のこれから建てる新築マンションなら話は別なのですが、建築分譲後のマンションではできることが限られてきてしまうのです。

今話題の「エコキュート」「エコジョーズ」について
 エネルギー消費の多くを占める給湯器ですが、キッチンや浴室など、水まわりの設備として欠かせない給湯システムの中でも注目したいのは、省エネ性を追及した新しいタイプの給湯システムです。熱効率が高いためにガスや電気の使用量を削減する事ができ、光熱費もぐんと安くなります。

 大気中の熱を取り込んでお湯を沸かす、熱効率の高い給湯器の「エコキュート」。夜間の割安な電気を利用してお湯を沸かして蓄え、必要な時に使えるために経済的です。電気代は電気温水器の1/3にもなります。

 ガスでお湯をつくるときの排気中に捨てられる排熱を回収して再利用する事により熱効率を90%以上まで向上させた給湯器「エコジョーズ」。使用するガスは従来より10〜15%少なくてすみます。

 しかしながらコンプレッサーやタンクを設置する場所は大半は共用部分のバルコニーでありますし、ドレン配管等の共用部分の各配管へ接続する必要があります。 「エコキュート」や「エコジョーズ」は専有部分だけを利用して設置ができるものではないのです。設置を計画される時は必ず組合の方へ相談され、管理規約等を調べた方が良いと思います。

専有部分についての節電省エネ一部ご紹介
■玄関灯の省エネ
玄関内の電灯は夕方から帰宅までの間はよく点灯させておきますが、人の出入りの時以外は点けておく必要はありません。玄関灯をセンサー付きのタイプに変更する事により省エネが可能です。

■冷蔵庫
背面を壁に付けられるタイプ以外は、背面・上面共に10cm以上、両側2cm以上の隙間を空けましょう。
コンロの熱や日光が直接当たらないようにする事も大切です。食品は詰め込み過ぎないようにして、扉を開けている時間を極力減らしましょう。また、閉まりが悪くなったら扉のパッキンを交換して下さい。

■洗濯機
4kg、7kgという風に、洗濯機には洗濯できる容量が決められています。洗濯物がその容量より多すぎても少なすぎても電気と水をムダに消費してしまいます。最も効率のいい洗濯物の量は、洗濯機の容量の8割程度です。そして洗剤の入れすぎはすすぎに時間がかかり不経済です。洗剤は決められた量を入れましょう。

■掃除機
部屋の片付けを先に済ませてから、一気に掃除機をかけて掃除機をかける時間を減らしましょう。フィルターや集塵袋にゴミやほこりをため込んでいると吸引にムダが生じてしまいます。

■電子レンジ
解凍する場合は半解凍の状態までの使用が省エネにつながります。その後は自然解凍にした方が、食品の質や味も損なわれません。

■炊飯器
12時間以上保温するのは電気のムダ使いとなりますし、新たにお米を炊くよりも消費電力が高くつきます。長時間の保温はお米の味も損ないますので、その都度炊飯する事をお勧めします。

■電気ごたつ
 掛け布団の厚さを倍にしたり、掛け布団と敷き布団を併用すると約20%もの省エネになります。すぐに暖まる赤外線ヒーターのこたつなら、スイッチをこまめに切る習慣を付けるだけでも、かなりの消費電力の節約になります。

■電子カーペット
電子カーペットをフローリングの部屋で使う時は、保温性の高い布やマットを下に敷いて下さい。また、電気ごたつと併用すれば保温効果が高くなって経済的です。この場合は、こたつの温度を「中」以下に設定して下さい。

共用部分についての節電省エネ一部ご紹介
■共用部電灯のセンサー化
マンション内の共用部廊下やエレベータ前などの電灯は夜間常時点灯となっています。エレベータ前の電灯は利用する時以外は点灯しておく必要がない事から、センサー付きの器具に交換します。今までムダに使っていた電気代でセンサー付きの器具代は回収できます。

■ダウンライトの電球型蛍光灯化
築20年以上経過しているマンション等では、ダウンライトに白熱電球が使用されている場合が多く、そのまま電球切れ→電球交換をされている所もまだあります。電球型蛍光灯にする事で、消費電力は1/4、電球の寿命は10倍にもなります。
24時間点灯しているエントランスホール等の電球を交換するだけで、約1年で交換コストは回収できます。

■グロー管を電子管に変更
マンションの共用廊下等は、普通は直管の蛍光灯が多いです。最近ではグロー管不要のタイプもありますが、築年が経過したマンションでは、旧型タイプのグロー式の器具が付いていますので、簡単には交換できないのが現状です。そこでグロー管を電子式に交換する事で、グロー管の寿命は約15倍に伸びる上に、素早くスムーズに点灯するようになり、省エネに貢献します。

■電気料金の契約内容を変更
一般的な中規模、小規模マンションの電気料金の契約は、電灯契約:従量電灯 と 動力契約:低圧動力 の2本契約になっている場合が多いです。この契約内容を 低圧高負荷契約 という選択契約へ変更するだけで共用部の電気代は使用状況にもよりますが、年間約6%〜8% くらい節約できます。

契約内容の変更手続きは簡単です。毎月届く「電気料金ご使用量のお知らせ」に記載されている連絡先へ電話して「電気料金の見直しをしたい」と申し出て下さい。現在の電気使用実績を元に担当者がアドバイスをしてくれるはずです。

 大規模なマンションでは、動力を高圧電力で契約しているマンションもあると思います。

 そのようなマンションでは、まずその契約を、通常の業務用電力契約から、違う契約に変更することによって電気料金を節約することができる場合があります。

 高圧電力料金契約には業務用電力、業務用電力U、季時別電力にも、季時別電力U、休日エコノミーなどの契約形態があり、どの料金がそのマンションにとってお得な料金形態なのか、電力会社に相談してみてください。

 また廊下などが開放廊下で、昼間はほとんど電気をつけないという大型マンションであれば、電灯料金の契約を「高付加率型電灯契約」という契約にすると、基本料金は高くなりますが電力量料金が安くなるという契約が、2007年4月よりできました。

 電力会社に問い合わせて、「従量灯C客様料金メリット試算表」を作成してもらうと、どれだけのメリットがあるか確認できます。


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