<開口部改修工事の進め方>
− 三木哲先生セミナーから −
I.サッシの更新は2〜3回目の大規模修繕工事で

 大規模改修工事は12年周期で、24年、36年と進めていってはどうかと考えています。サッシ、鋼製建具の更新は24年の2回目または3回目の大規模改修のときにやります。手摺などの更新、取替えは修繕計画に織り込んでないケースが多いようですね。


II.サッシの修繕
 各住戸のサッシは専有か共用かという議論はもうとっくに終わっていると思います。サッシは当然共用部分です。

 第1回の大規模改修の時点ではアルミに結構付着物があり点食しています。それから吐き出しサッシ、バルコニー側の網入りガラスが入っているサッシなどは非常にガラスが重たいものですから戸車がヘタって来ます。

 戸車がヘタって来たら部分的に取り替えなくてはならない。あるいはサッシのクリーニングが必要です。こういうところは第1回目の改修工事でどうしてもやらなくてはならないところです。
 もうひとつ、廊下側のサッシには面格子がついていますが、面格子が結構点食しています。アルマイト処理の膜圧が非常に薄いチャチな材料が多いものですから、アルミサッシよりも面格子の方が早く腐食していきます。

 アルミは腐食しないと信じている方がいらっしゃるかも知れませんが実は腐食するのです。それで2回目くらいの大規模改修になると戸車、ビート、気密部分・・・それらを一切更新していく。

 サッシの戸車は、ベアリングが損耗してしまって動かなくなってしまう。そうすると下枠レールの真ん中が弓のように削れていき気密性も落ちていく。

 アルミサッシを全部ばらしてやり替えていく。ストッパーだとか、外れ止めとか、ガラスが落っこちないようにするプラスティックでできている部材が大分劣化してきている。附属金物は全部更新ということになります。首都圏ではちょっと寒いものですから二重サッシにすることもあります。

 36年目の第3回目の大規模改修ではサッシそのものを取替えることになります。福岡だとそうないでしょうが、首都圏では結露が激しいのです。窓廻りが冬になると、水滴がダダダとついて下枠の木が腐ってしまう。

 開口部の断熱性向上のため非常に大きな3重化されたサッシの外側にガラリ戸をつけて、セキュリティーと断熱性能を上げる、という工夫等々がそろそろ始まってきています。

III.手摺りの取替え
 次に、手摺の取替えです。ちょっと古いマンションですと手摺りの支柱の付け根の部分が腐食していることがあります。

 ちょっと子供がぶつかると下へ落ちてしまうような、そんな具合で20年から30年位すると鉄の付け根の腐食が進んでくるのです。スチール手摺をアルミ手摺りに取り替えます。

IV.玄関扉
 玄関扉などは鋼製建具の一つなのですが、これも兆番だとか、ドアチェックが大分劣化してきだすのが、第1回目の大規模改修。ペンキ屋さんに刷毛でサッサと塗らせてそれで終わりというケースが多い。

 玄関扉というのは各住宅の顔ですから、その部分を綺麗に改修しましよう。2回目にはそういう部分を補修しましよう。3回目になると取り替えましょうということになるのです。
 各住戸の玄関扉を一旦外してきて、塗装屋に持っていきます。附属部品のノブだとかドアチェックだとか新聞の投入口を全部はずして、水磨き塗装をして元に戻します。

 これをつけたまま塗装をすると、どうしても隙間ができてしまったり、除き孔の周りが刷毛むらができてしまいます。

 塗装をするときにシンナー臭で頭が痛くなるとか、シックハウスの話が出てきますから、今は仮扉をつけて玄関扉は一旦外してしまいます。

 そうして、附属金物、エアサイトゴムとか戸当りゴムとかすべて取り替え、丁番、新聞受け等の附属金物を修理します。

 附属金物は、 1回目の時には修繕でいいのですが、2回目には取り替えます。

 玄関扉の耐震扉化も検討する必要があります。

V.煙突掃除
 外壁面には吸気口、小屋裏換気口、クーラー用スリーブそれから台所やお手洗いの換気扇の排気口等があります。外壁を塗り替えてすぐ綺麗になったなあと思ってもすぐ汚くなるのがこの開口部廻りです。

 外壁塗装の時にはそれらのキャップ類は全面ステンレスに取り替える。中を掃除する。これは常識なのかなと思っています。


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