<判例紹介>焼き鳥のにおいに80万円の賠償命令

 東京上野駅前のマンションの2階屋根に取り付けられた焼き鳥屋の排煙設備から出るにおいで被害を受けたとして、3階の居住者3人が、店側に計750万円の損害賠償を求めた訴訟で、さる3月20日東京地裁は、排煙設備の撤去と計80万円の支払を命じました。
 焼き鳥屋は平成11年10月に開店し、1階で営業をし、マンション中央部の吹抜け部分に排煙設備を設けていました。工藤 正 裁判官は、「排煙設備はマンションの共用部分に設置されているが、住民の合意を経ていない」として、撤去を命令。さらに、そこから出るにおいと騒音は「設備正面に住む原告にとって臭気、騒音で窓を開けられないなど耐えられる限度を上廻っている」として原告の1人に1日500円の慰謝料を認めました。

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 福管連だより平成14年2月1日号(第77号)で、神戸市垂水区の焼き鳥のにおい過ぎについて、神戸地裁が出した「臭い低減措置と慰謝料72万円の支払いを命じる」判決を紹介しましたが、この事件は、控訴審で「我慢の限度内」として住民が負けています。東京地裁の判決も控訴審でどうなるか予断を許しませんが、当会にも1階店舗の調理の臭いや騒音の相談が寄せられますので、参考までに紹介しました。臭いもさることながら、共用部分の無断工事は見逃し勝ちなので注意が必要です。



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