<業務知識>管理組合の資産は大丈夫?
「格付け」を重視しよう

 「預金はシングルA(A)以上の金融機関に預けること」と内規を定めた管理組合があります。普通預金のペイオフ解禁は2年後(平成17年4月)に延期されたものの金利が0に近い。定期預金を1千万円単位で預けると10冊以上の通帳になり、1年ごとの役員交替時の手続きも大変。そこで、破綻の心配のない金融機関を見つけるのにはどうしたらよいか ― この目安が「格付け」なのです。


インターネットで分かる企業の格付け

 「格付け」は、民間の格付け会社が、それぞれ独自の手法で企業の信用を調査し、信用リスクの度合を表示したものです。経営の安全性に応じて「A」「B」などと分類しています。
 次の4社が日本での主要格付け会社とされており、インターネットで各企業の格付けを発表しています。

インターネットで分かる企業の格付け
主要格付け会社
ホームページアドレス
ムーディーズ・インベスターズ・サービス http://www.moodys.co.jp/
スタンダード・アンド・プア―ズ http://www.standardandpoors.com/japan/
格付投資情報センター(R&I) http://www.r-i.co.jp/
日本格付研究所(JCR) http://www.jcr.co.jp/

「格付け」の意味は

 格付けとは、債券等の元本や利息が約定通りに支払われる確実性を一定の符号によって段階的に表示したものです。もともと機関投資家が債券投資などの判断基準として利用していたものですが、最近は管理組合や個人の投資にも利用されています。
 格付けの意味や符号は、格付け会社によって異なります。一般的にトリプルA(AAA)からシングルC(C)まで9段階、またはDまでの10段階に分けられています。AAAが「債務履行の確実性は最も高く、多く優れた要素がある」ものです。Cになると「債務不履行に陥っており、債権の回収もほとんど見込めない」となります。(株)格付投資情報センター(R&I)の格付けの符号と定義は次頁のとおりです。


R&Iの格付けと定義(長期債)

AAA 債務履行の確実性は最も高く、多くの優れた要素がある。
AA 債務履行の確実性は極めて高く、優れた要素がある。
債務履行の確実性は高く、部分的に優れた要素がある。
BBB 債務履行の確実性は十分であるが、将来環境が大きく変化した場合、注意すべき要素がある。
BB 債務履行の確実性は当面問題ないが、将来環境が変化した場合、十分注意すべき要素がある。
債務履行の確実性に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。
CCC 債務不履行に陥っているか、またはその懸念が強い。債務不履行に陥った債権は回収が十分には見込めない可能性がある。
CC 債務不履行に陥っているか、または懸念が極めて強い。債務不履行に陥った債権は回収がある程度しか見込めない。
債務不履行に陥っており、債権の回収もほとんど見込めない。

 AAAからBBBまでなら、投資適格といわれていますが、管理組合の資金の運用先としては、シングルA(A)までにしたいものです。


債券は額面割れに注意

 より安全性を考えると、国債となります。この場合、満期が2年、5年、10年などにわかれており、満期まで持てば額面と利息は確実に入ってきますが、途中で売ると、その時の相場で損が出る場合があります。持つなら満期まで換金の必要がない範囲で買うことにしましょう。


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