≪判例紹介≫
オーナーは賃借人の義務違反に賠償責任あり



 管理規約に「オーナー(区分所有者)は、マンションを賃貸するときに、賃借人にも管理規約等を守らせる義務を負うこと及び賃借人の義務違反により生じた損害賠償義務を負う」との定めがあれば、オーナーは賃借人の義務違反による損害を賠償すべきとした判例を紹介します。
 オーナーはオーナー、賃借人は賃借人と分けて考え勝ちですが、そうではありません。前回賃借人の水道料滞納について、オーナーの支払責任があるとの判例を紹介しましたが、オーナーにはそれ相応の責任があるのです。

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 賃借人Aは、管理組合役員や管理員等に対し、危害を加えると脅迫したり、バタフライナイフを振り廻すなどの行為を繰り返していました。また、Aはむやみに警報機を鳴らしたり、他人の玄関扉をバットで叩いて破損させました。管理組合は、オーナーBに対して、賃借人Aをマンションから退去させるよう要請しましたが、Bは、賃借人の行為について自分の責任はないとの態度に終始しましたので、Aが破損させた玄関扉の修理代や警報機の工事費用合計30万円の損害賠償を求めて訴えを起こしました。
 判決では、賃借人Aがむやみに警報機を鳴らしたり、玄関扉をバットで叩くことは当マンションの使用細則に違反しており、オーナーBはAに禁止事項を守らせなかったので、管理規約の定めに基づき、損害を賠償する責任があるとして、30万円の支払を命じました。
    (東京地判 平成11年1月13日)
 


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